
「Matterって結局、何が変わったの?」
「対応デバイスが増えているって聞くけど、実際どこまで使えるようになったの?」
「Apple・Google・Amazonがバラバラなのは、まだ解消されていないの・・・?」
このように思っていませんか?
Matterは2022年の登場以来、少しずつ対応製品を増やしてきたスマートホームの共通規格です。ただ、これまでは「規格はあるけど、実際に使うと相性問題が残る」という声も多く聞かれました。
2026年に入り、Matter 1.5のリリースやThread 1.4の義務化など、規格そのものの完成度が一段階上がる出来事が続いています。今回はMatterが「実際に機能する年」と言われる理由と、2026年の最新動向について解説します。
- Matterが「実際に機能する年」と言われる具体的な理由
- 2026年に登場した新規認証製品の傾向
- Homebridge・Home Assistantなどブリッジ環境の進化の要点
- Amazon・Google・Appleの統一フレームワーク構想の現状
- これからMatterを導入する場合にチェックしておきたいポイント
Matterが「機能する年」と言われる理由

Matterは2025年11月にバージョン1.5がリリースされ、カメラやビデオドアベルの映像ストリーミング・双方向音声通信・遠隔でのカメラ操作が標準化されました。これまでカメラ機器はメーカーごとに専用アプリが必要になるケースが多く、Matter対応と言いながらも実質的に使える機能が限定されていました。
Matter 1.5でカメラ機能そのものが規格に組み込まれたことで、Apple Home・Google Home・Alexaのどのアプリからでも同じカメラを操作できる下地が整いました。
ただし、2026年6月時点ではSamsung SmartThingsのみがMatter 1.5のカメラ機能を完全実装しており、Apple HomeとGoogle Home/Alexaは実装が進んでいる段階です。すべてのプラットフォームで即座に同じ体験ができるわけではない点は、導入前に知っておいたほうがよいでしょう。
また、2026年1月からは新製品のThreadボーダールーターに「Thread 1.4」準拠が義務付けられました。これにより、これまで指摘されていた接続の途切れやすさが改善され、常時安定して動作するデバイスが増えてきています。規格のアップデートと通信の安定化が同時期に重なったことが、「2026年は実際に機能する年」と言われる背景です。
2026年に新規投入されたMatter認証製品の傾向

Matter認証製品の数は、CSA(Connectivity Standards Alliance)の発表ベースで2022年11月の190種類から、2024年4月には7,000種類を超えるまでに増加しました。その後も認証は継続的に増えており、仕様書のダウンロード数も24,600件を超えるなど、メーカー側の参入意欲は高まっています。
2026年の傾向として目立つのが、照明・エアコン・リモコンといった日常使いの家電での対応拡大です。例えば、照明分野で大きなシェアを持つIKEAは、2026年1月を目途にMatter認証のスマート照明を発売すると発表しました。大手が本格参入することで、価格帯の選択肢が広がり、これまで対応デバイスが少なかった照明カテゴリでも導入しやすくなっています。
Matterに対応した照明・エアコン・スマートロックの具体的な製品ラインナップと選び方は、Matter対応デバイス 日本で買えるおすすめ完全ガイド2026で詳しく紹介しています。

ブリッジ環境の進化(Homebridge・Home Assistant)

Matter対応デバイスを一元管理する上で欠かせないのが、Homebridge・Home Assistantといったブリッジ環境です。2026年はこの領域でも動きがありました。
Homebridgeは最新バージョン(Homebridge 2)でMatter対応を強化し、Apple Home・Google Home・Alexaを横断して1つのハブから操作できるようになっています。仮想Matterブリッジを作成することで、もともとMatter非対応だったデバイスもApple Home・Google Home・Alexaそれぞれのプラットフォームに公開できる点が特徴です。
Home AssistantもMatterサポートを継続的に拡張しており、より複雑な自動化と組み合わせたい場合の選択肢として根強い人気があります。両者の使い分けについては、それぞれの記事で詳しく取り上げているため、用途に応じて読み比べてみてください。
ブリッジ環境が整ってきたことで、「対応しているエコシステムが違うから買い替える」という制約が少しずつ解消されてきています。
今後の統一フレームワーク構想の動向

Matterの本来の狙いは、Amazon・Google・Appleといった主要プラットフォームを横断して同じデバイスを使えるようにすることです。この3社は統一的なグローバルスマートホームフレームワークへの移行を計画していると報じられていますが、2026年6月時点で正式な最終化や実装のスケジュールは公表されていません。
消費者側のMatterに対する認知度は着実に高まっており、Matterロゴがついた製品であれば相互運用性がある、という理解も広まりつつあります。一方で、各社の実装アプローチが完全に足並みを揃えているわけではなく、細かい機能差が残っている点には注意が必要です。
規格そのものは着実に成熟が進んでいるものの、「どのプラットフォームでも完全に同じ体験ができる」状態にはまだ時間がかかりそうです。Matterの規格自体の仕組みや基本的な用語については、Matterとは?スマートホームの共通言語「Matter規格」完全ガイド2026年最新版を参照してください。

まとめ
2026年はMatter 1.5によるカメラ機能の標準化や、Thread 1.4義務化による通信安定性の向上が重なり、規格として「実際に機能する年」と言えるタイミングを迎えています。認証製品数も着実に増加しており、IKEAのような大手の本格参入によって、これから導入しやすい環境が整いつつあります。
一方で、Apple・Google・Amazonの実装の足並みは完全には揃っておらず、統一フレームワーク構想も正式なスケジュールは未確定です。すべてが即座に解決するわけではありませんが、ブリッジ環境も含めて選択肢は着実に広がっています。すでにスマートホームを導入している人は、まず自分の使っているデバイスがMatter 1.5に対応しているか確認するところから始めてみるとよいでしょう。ぜひ、最新動向を踏まえてご自身のスマートホーム環境をアップデートしてみてください。
他にもスマートホームやHome Assistantの記事を書いています。
初心者向けの記事や上級者向けの記事も揃えていますので、ぜひこちらもご覧ください。


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