モンテッソーリ教育のやり方を知りたいなら必見!おうちで簡単!

モンテッソーリ教育
  • モンテッソーリ教育の家庭でのやり方を知りたい
  • やり方のコツや注意点を知りたい

このように思っていませんか?

前回はモンテッソーリ教育とは何かを簡単に解説しましたが、今回はそのやり方について詳しく解説していきます。

前回の記事はこちらになります。ぜひこちらも読んでみてください。

モンテッソーリ教育とは簡単に言うと・・・?【誰でもわかる簡単解説】
モンテッソーリ教育ってよく聞くけれどよくわからない。調べたけどよくわからないから簡単に教えてほしい。こう思っていませんか?この記事では簡単な言葉でわかりやすく説明しています。メリットやデメリット、やり方なども解説しています。モンテッソーリ教育が気になっている人は必見です。
この記事でわかること
  • モンテッソーリ教育の基本知識
  • モンテッソーリ教育のやり方

モンテッソーリ教育の実践に必要な基本知識

モンテッソーリ教育を実際に取り入れるにあたって、事前に知っておくべき基礎知識があります。

まずは、この基礎知識について紹介していきます。

発達の4段階

モンテッソーリ教育には発達の4段階という考え方があります。

モンテッソーリ教育はよく幼児教育だと思われがちですが、実は考え方は幼児期だけで終わるものではありません。

発案したマリア・モンテッソーリは長年の研究を踏まえ、人間の成長は24歳で完成すると考えました。そして、0歳~24歳までの子どもの発達段階を下記のように大きく4つに分け、これを発達の4段階と呼んでいます。

発達の4段階とその特徴を知ることは、子どもの考え方や行動を理解することにつながります。一見、無意味や不思議に見える子どもの行動もこれに当てはめると納得ができることもあります。

結果的に、育児における大人のストレスも軽減でき、余裕をもって子どもと接することができるメリットもあります。

0~6歳:幼年期(変容期)

幼年期や幼児期などと言われる時期です。モンテッソーリ教育において最も大事な時期として重要視されています。マリア・モンテッソーリ自身が、長い人生を生き抜くうえで必要な8割の力が身につく最重要時期と言っているほど大切な時期です。

この時期は、まるでスポンジのように、いろいろなことをいとも簡単にひたすら吸収していきます。

前半と後半にわかれており、前半は感覚や運動を獲得する時期、後半はそれらをさらに洗練したり整理していく時期としています。(感覚や運動が何を指しているかはこの後説明していきます)

6~12歳:児童期(安定期)

この時期は安定した時期です。知的欲求が高まり、想像力や思考力、記憶力が伸びる時期です。

また友人との関わりも高まり、コミュニケーション力や協調力、社会のルールを学ぶなど、子どもとしての世界が広がります。

自立の準備段階とも言われる時期で、親離れが進みます。親としては少し寂しいですが、正しい成長の証です。

12~18歳:思春期(変容期)

この時期は一般的にも思春期として難しい時期として知られる時期です。心身ともに大人に向かって大きく変化する時期で、特に精神面はとても不安定なのが特徴です。

反抗期とも知られ、親や大人に反抗的な態度をとることもあります。しかし、この不安定な時期を超えることで大きな成長を遂げる大切な時期です。

また自分自身に意識が向き、他人からどう見られているかを強く気にする傾向があります。

18~24歳:青年期(安定期)

思春期のときに自分自身の内側に向いていた意識が、この時期になると再び外に向きます。思春期の不安定さを乗り越え、社会にどんな貢献ができるか考えることで自分の将来や職業について考え自立していきます。

自分に必要な知識をさらに高めたり、スキルを磨いたりして、将来に向かって歩んでいく時期です。

教具とお仕事

モンテッソーリ教育では主に幼年期にさまざまなおもちゃを使って遊びます。これを通していろいろな能力を獲得していきます。ただし、言い方が少し一般と異なります。

おもちゃのことを「教具」と呼び、教具を使った遊びを「お仕事」と呼んでいます。

この記事でも、教具とお仕事という言葉で書いていますので、ご注意ください。

敏感期

モンテッソーリ教育には敏感期という考え方があります。

敏感期とは、ある特定の分野に強い興味を持ち、感受性が高まる時期のことです。この時期には、その分野の能力を簡単に獲得できます。そのため、学ぶのに適切な時期ともいえるでしょう。

例えば、よくティッシュをすべて出してしまうなんてことが子どもにはよくありますが、あれは指先を使いたいという興味からやってしまうと考えられます。そして、ティッシュを出すということを通して、つまみ方や引っ張り方を学び、手先が器用になっていきます。

敏感期になると、大人から働きかけることなく、子ども自身がそのお仕事を選んで集中して取り組みます。そのため、子どもがどんなことに興味があるのかよく観察することが大切です。

敏感期の分野は以下の7個に分類され、それぞれ図のような時期に現れるとされています。

注意してほしいのは、ここに示した年齢にその分野の練習や勉強をしないといけないというわけではありません。ここに示したのは多くの子どもに現れる敏感期の時期を書いているだけで、その子の敏感期とは限りません。モンテッソーリ教育の基礎である子どもの観察をよく行い、どの敏感期なのか理解するようにしましょう。

運動の敏感期

生後6ヶ月~4歳半頃に現れる敏感期です。

運動と言うとランニングやサッカーなどのスポーツを思い浮かべますが、モンテッソーリ教育でいう運動とは生活に必要な運動能力のことを指します。

自分の意志で自由に体を動かせるようになり、日常生活を不自由なく過ごすための能力を獲得していきます。

具体的には、歩行と言った全身を使うような大きな動作から小さなものをつまんで容器に入れるといった小さな微細な動作も含まれます。

感覚の敏感期

0歳~6歳頃に現れ、五感が洗練される時期のことで、前半と後半に分けられます。

前半の0歳~3歳頃までは赤ちゃんは五感を通して、さまざまな情報を吸収していきます。後半の3歳ぐらいになると、これまでに吸収した情報を頭の中で整理し、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚という特徴に従って、ものごとを区別していきます。

食べ物の味や花の匂い、物の重さ・大きさ、感触などいろいろな感覚を磨いていきます。

秩序の敏感期

生後6ヶ月~4歳頃に現れ、物の順番や場所、いつもの習慣や所有物にこだわりを持つ時期です。

この頃はいつもと同じということに安心感を覚えます。反対にいつもと違うことは不安になり、泣いたり不機嫌になったりしてしまうことがあります。

子どもは世の中のことをまだあまりわかっていません。よく知らないところにいるから不安なんです。大人でも、何も知らされずに全く知らない新しい土地に急に行かされたら不安になりませんか?これと同じような感覚を感じているのかもしれませんね。

なので、いつもと同じようにすることを守ってあげることがポイントです。

言葉の敏感期

胎生(妊娠)7ヶ月~5歳半頃に現れ、母国語を吸収する時期です。

妊娠中から影響を受けているのが特徴的です。まだお腹にいるときから、ママやパパの会話を聞いているのです。

言葉の敏感期も前半と後半に分けられます。

前半の0~3歳まではとにかくスポンジのように聞いた言葉をどんどんと吸収していきます。後半の3歳頃になると、これまで聞いた言葉がたくさん溢れてきます。

そのため、まだ話せないからと言って、何もしないのはとてももったいないことで、小さいころからいろいろな言葉をかけてあげることが、豊富な語彙力につながっていきます。

文字の敏感期

3歳~5歳半頃に現れ、文字に興味を持つ時期です。読み書きで少し時期がずれ、書きは3歳~5歳頃、読みは4歳~5歳半頃です。

書きの敏感期は読みよりも早くやってくるのが少し意外かもしれませんね。

数の敏感期

3歳~6歳頃に現れ、数字に興味を持つ時期です。

数を数えたり、数字を読んだりします。

ただし、数を数えられるからといって数の概念を理解しているとは限りません。ただ、呪文のように1から10までを順番に言っているだけかもしれません。物の数と数字を対応させることができて初めて数字を理解できたと言えます。

モンテッソーリ教育では、実際の物の量と数字を組み合わせる練習を何度も行います。10までの数と量が合致するまで繰り返し練習します。

文化の敏感期

4歳半~の時期に現れ、もっと世の中を知りたいと思う時期です。

モンテッソーリ教育でいう文化とは、植物、動物、宇宙、歴史、地理、音楽、美術などの分野のものです。学校教育でいう理科や社会、音楽、美術に近い内容を指します。

ルールやマナーなどの社会性もこだわりを持つ時期でもあります。

大人の関わり方

最後に大人の関わり方を解説します。別の記事にも書いていますが、とても大事ですのでよく覚えておいてください。

あくまでもサポーター

モンテッソーリ教育において、主役は子どもです。大人はあくまでもサポーターとなります。

大人が教えるのではなく、子どもの主体性に任せ、自由に遊ばせます。

たとえ教具を誤った使い方をしても直接的に誤りを指摘せず、子どもが自然と気付くように促します。

大人は子どもが好きなことを選べ、遊べる環境を整え、後ろから見守ってあげることが大切です。

教師の心得12か条

モンテッソーリの教師が心得ておくべき、子どもと大人の良い関係を気付くための指針があります。教師の心得12か条と呼ばれるものを紹介します。

  1. 環境に心を配りなさい
    環境を整え、間接的に子どもを導くことが重要
  2. 教具や物の取り扱い方を明快に正確に示しなさい
    子どもを的確に援助するために、教師は教具の使い方を繰り返し練習しなければならない
  3. 子どもが環境との交流を持ち始めるまでは積極的に、交流が始まったら消極的になりなさい
    子どもが教具に興味を持つまでは積極的に関わり、子どもが仕事に集中している時は温かく見守る
  4. 探し物をしている子どもや、助けの必要な子どもの努力を見逃さないよう、子どもを観察しなさい
    すぐに助けるのではなく、注意深く観察して、必要なタイミングで助ける
  5. 呼ばれたところへは、駆け寄り、交歓しなさい
    子どもに呼ばれたときはすぐに駆け寄る
  6. 招かれたら、耳を傾け、よく聞いてあげなさい
    子どもの話をよく聞くこと。うまく言葉で表現できなくても、気持ちを汲み取ってあげる
  7. 子どもの仕事を尊重しなさい。質問したり、中断したりしないように
    子どもが仕事に集中しているときは、集中を妨げないように声をかけたりしないこと
  8. 子どもの間違いを直接的に訂正しないように
    直接的に間違いを正すのではなく、子ども自身に気付かせるように。
  9. 休息している子どもや他人の仕事を見ている子どもを尊重しなさい。仕事を無理強いしないように
    休息している子どもには仕事を促さないこと
  10. 仕事を拒否する子ども、理解しない子ども、間違っている子どもは、たゆまず仕事への誘いかけを続けなさい
    仕事をやらない子どもには忍耐強く仕事へ誘う(9とは違うので注意。休んでいるのか拒否しているかは観察が必要)
  11. 教師を捜し求める子どもには、そばにいることを感じさせ、感づいている子どもには隠れるようにしなさい
    大人を探す場合は近くで見守る。見守られていることがわかると自然と離れていく。
  12. 仕事がすんで、快く力を出しきった子どもを静かに認めながら現れなさい
    決して安っぽい言葉で大げさにほめないこと。安らぎと安心感を与えること。

モンテッソーリ教育のやり方

ここまでモンテッソーリ教育の基本的な知識を紹介してきました。

ここからはモンテッソーリ教育のやり方をもう少し具体的に解説していきます。

5つの分野

モンテッソーリ教育では、先程の敏感期に合わせて、下記の5つの分野についてお仕事をしていきます。

  • 日常生活の練習
  • 感覚教育
  • 言語教育
  • 算数教育
  • 文化教育

日常生活の練習

運動の敏感期は日常生活を送れる能力を獲得する時期でした。その日常生活の練習になります。

具体的には、以下のような大人が日常的に行っている動作です。

  • 机を拭く
  • 服を着る
  • 飲み物を注ぐ
  • 食器を運ぶ

日常的な動作なので挙げるとキリがありません。

このような日常生活ができるようになることで自立していきます。

教具のポイントは以下の4点です。

  • 子どもサイズであること(子どもが扱いやすい大きさにしたもの)
  • 本物であること(例えば、食器は落としたら割れるような陶器やガラス製のもの)
  • 色や形が美しい(子どもが思わず手を出したくなるもの。興味を引くもの)
  • 清潔であること(簡単に洗えて清潔に保つことができ、子どもが汚れに気付きやすいもの)

感覚教育

感覚教育では五感を洗練していきます。

この感覚教育はモンテッソーリ教育において、とても重要視されています。感覚教育を通して、物の観察力や考える力を身に付けることができます。そして、それが言語や算数、文化教育などの知的な教育分野の基礎になるためです。

具体的には、大きさや重さ、音感などを教具を通して学習します。一例として、以下のような教具があります。

  • ピンクタワー・・・物の大小を理解する
  • 円柱さし・・・円柱の大きさの変化、穴にはめ込む動作
  • 雑音筒・・・さまざまな音が鳴る筒から同じ音が鳴る筒を見つける

教具になるおもちゃはこちらでも紹介しています。1歳向けの知育玩具を中心に書いていますが、知育玩具もモンテッソーリ教育をベースに作られているものもあるので、知育玩具を活用するのもおすすめです。

【無料あり】1歳でやるべき効果的な知育遊び11選!【簡単】
1歳児に効果的な知育遊びを知りたいと思っていませんか?親であれば少なからず、子供に成長してほしい、賢くなってほしいと思っているものです。知育遊びも子供の成長に合った遊びをする必要があります。今回は、1歳の成長の状況とその成長に合った効果的な知育遊びについて紹介します。

言語教育

「話す」「読む」「書く」といった言語習得と語彙を豊かにすることを目指す教育です。

絵カードや砂文字などの「教具」を活用します。

  • 絵カード・・・語彙を豊かにする
  • 砂文字・・・文字を書く練習

算数教育

数の概念を理解していきます。主に算数教具を活用します。

教具には以下のようなものがあります。

  • 数字カード
  • 算数棒・・・1~10までの量と数詞の一致
  • セガン板・・・11~99までの数字を理解

文化教育

文化教育は、「言語」と「数」以外の、子どもが興味をもつ幅広いテーマを扱います。

子どもの知りたいという欲求や興味のあるものを与えると効果的です。

教具としては以下のようなものになります。

  • 世界地図
  • 国旗
  • 図鑑

まとめ

いかがだったでしょうか?

モンテッソーリ教育を実際やるにあたって必要な基礎知識や具体例を紹介しました。

家でモンテッソーリ教育をする時の参考にしてみてください。

ここまで読んでわかったかもしれませんが、モンテッソーリ教育にはいわゆるカリキュラムのようなものはありません。子どもの興味や主体性に任せることになります。大人側のマインドも変える必要もあるかもしれません。

今回のポイントは以下のとおりです。

  • 子どもの成長は4段階に分けられる
  • 敏感期と呼ばれる感受性の高まる時期がある。この時期にその分野を学ぶと良い
  • 教師の心得12か条を意識する
  • 5つの分野の教育の仕方を紹介

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